フランス産(左)とスイス産(右)のモン・ドール |
Mont d'Or(モン・ドール)は、秋~春(冬)の季節限定チーズだそうだ。
暑さに弱く、そもそもあまり日持ちしないらしい。国境であるJura(ジュラ)山脈周辺で作られているので、フランス産とスイス産がある。ふたつを食べ比べしてみた。
ちなみにスイスでは、スイス産のモン・ドールは普通にスーパーで売っているけど、フランス産はチーズ専門店や上級デパートで取り扱っている。今回のはクリスマス前にコルマールで買ってきたもの。これが、スイスで買う半値でお買い得感あった!
比較の前に、モン・ドールの印象。この チーズは臭いっ!一応パックされてるんだけど、更にビニール袋に入れて冷蔵庫に入れないと、開ける度にその臭いに顔をしかめることになる。それがテーブルにのってると、鼻が慣れてくるんだろうか?気にならなくなるんだけど。味はクセがないというか、チーズがどちらかというと苦手、もしくは特に好きでもないという人にも食べ易いと思う。(私が正にそのタイプ。)
フランス産とスイス産のモン・ドールの基本的な違い
フランスでは生乳(無殺菌乳)、スイスでは殺菌乳が使われるそうだ。そしてマグネシウムの含有量が、スイス産の方が幾らか多いそう。
素人が見ても明らかなのが色。
フランス産は白い。対してスイス産は写真よりも、もっとオレンジがかっている。それと、恐らく生産の過程でつく表面の布目が違う。(← これは風味とは関係ないと思うが。)
フォン・ドール(モン・ドールのフォンデュ) |
フォン・ドール (モン・ドールのオーブン焼き)
ところで、モン・ドールは、フォンデュのようにして温かく食べる方法がある。これは、新品(?)を使ってもよし、まずはバゲットにのせて食べて、後日残りを使って作ってもよい。
新しい場合は、外側の皮の部分に十文字に切り込みを入れて、そこから中に白ワインと、お好みでニンニクの欠片を入れる。木箱の周りをアルミホイルで包んでオーブンに入れ、いい感じの焼き色が付くまで焼く。この時、オーブンから漂ってくる木の香りがたまらなくいい♪ 上の写真のように、まさにチーズ・フォンデュ風にパンで食べてもいいし、茹でたジャガイモや、ウィンナーソーセージにのせて、ラクレット風にしてもいい。我が家は後者の食べ方。
普通にバゲットにつけて食べる場合は、冷蔵庫から出してすぐだと固いので、1時間位前に出しておいて、スプーンですくえる柔らかさにする。
さて、食べ比べに戻ると・・・
私はチーズの専門家じゃないし、そのうんちくはわからないので、ここから先は、違いを一生懸命に言葉にしようと努力したものであることを、お断りしておく~。ただ、違うというのは、すぐわかった。
まずフランス産は、風味が複雑っていうのかな。そして辛口っていう感じがした。対してスイス産は、単調シンプル。どちらもネガティブな意味じゃない。
フランス産のどこか複雑な風味は、つまり洗練されてるっていうやつかなと思った。
対してスイス産は、素朴なチーズ!って感じ。
Twitterのフォロワーさんの表現が的を得ていたので引用させて頂くと、ハイジが食べてるチーズから連想する味。
両方それぞれの美味しさがあって、どちらが好きかは好みの問題かな。とにかくモン・ドール、美味しい♪